介護士こじらせ系

Bandcampとユマニチュードが気になる介護職の雑記です。

高齢者を家から引っ張り出せ


介護報酬引き下げの次に来る利用者負担増の足音

 

実に恐ろしい傾向だな、と感じます。もはや介護は国に頼れないと言っても過言ではありません。

 

 

在宅での介護を行なっていく方向性がある、という事ですが、じゃあずっと家にいるようにするのか、といえばそんな事はありえないですよね。

高齢者だってずっと家にいればストレスはたまるかもしれませんし、家に居続ける事で運動不足になったり、認知症を患ったりする可能性があります。

介護をする家族にしたって、高齢者が家に居続ける事で出来ない事があったり、場合によってはストレスを感じてしまう事があるでしょう。

デイサービスのような通所施設は、こうした問題に応えるという側面も持ち合わせています。悲しいかな、この記事にあるように、


《687》 介護施設の現状 - ひょっとして認知症? - アピタル(医療・健康)

施設が高齢者のためのものではなく、『年寄りを家に帰してほしくない』家族のためのサービスになっていることが大問題

 良し悪しはともかく、こんな状態になっている家族が少なくないの事実でしょう。

 

 

利用者の負担増とは、これまでと同じ金額でも使えるサービスが減ってしまうという点で、在宅での介護の心理的負担を重くする可能性を秘めています。

 


高齢者中心の多世代のたまり場に 新見・哲多地区、カフェ開設


高齢者に「居場所」 袋井の居酒屋が時間外開放

 

結果的に国が言う地域での支え合い、みたいな形になりますが、特に予防介護に関しては介護保険内でのサービスにあまり期待出来ないでしょうから、よりこうした地域の活動が重要になってきます。

何も、介護予防の段階の方だけに限りません。多少なりとも認知症が進んだ高齢者に関しても同じです。これからの時代、認知症の方が出歩いていても当たり前のように見守れるようにならなければならないでしょう。いや、むしろ、認知症であっても積極的に外出する事を支持出来る社会にならなければならないはずです。


ありのままでと娘の決断-87歳認知症の母、徘徊の自由で戻った笑顔 - Bloomberg

この記事自体は何度も取り上げていますが、これがスタンダードになるくらいでないときっといけませんよね。

何より、介護を仕事とする人間がそうした社会になった時に周りをリード出来る存在にならなければならないだろう、と思うのです。