介護士こじらせ系

Bandcampとユマニチュードが気になる介護職の雑記です。

後悔先に立たずだけど

先日やや感傷的な記事を書いた時の利用者が思いの外復調していて、こいつううという気分で肘をこづくかのように何度も話しかけて会話をしていた今日のお仕事でした。ツンデレかよ。

春はまだか - 介護士こじらせ系

 

僕だけじゃなく、みんながみんなひっくり返されたような気分になると同時にその利用者の周りに集まっていたのが印象的でした。心配していたからね。うちの施設で出来る事は本当に限られるけど、やってあげられる事は出し惜しみせずどんどんやっていきたいなあと思うわけです。

 

 

全ての人に当てはまる事はありえない、という前置きをした上で言うのであれば、このような形で”終わり”を感じさせる人というのは、周囲の人にとって「どんな事をしてあげられるか」というのを実践して、「ああすれば良かった、こうしたかった」という後悔を減らす事が出来る存在であって、やや不謹慎なのかもしれませんがありがたいわけです。

 

 

 

ご家族とは違った形で利用者に接する僕たち介護士としては、プロとして身体の変化を察知して、”終わり”を迎えた利用者のご家族が抱くかもしれない「ああすれば良かった、こうしたかった」という後悔を、形は違えど叶える事で少しでも軽減する事が出来れば、と思っています。

”終わり”に向かう利用者の一つ一つの瞬間に寄り添っている介護士は、何となく先が予測出来るからこそ、その一瞬に少しでも彩りを添えていかなければならないのかもしれません。後悔先に立たずですから。

 

 

 

うちの施設が少し誇れる事は、うちで撮影した写真が遺影に採用される事が多い、という事です。普段のPRで言える事ではありませんが。そこで見られる良い表情が、少しでも利用者の喜びを引き出せている瞬間なのであれば、これほど良い事はありません。チャラけてバカをやろうが恥をかこうが、利用者にとって少しでも楽しんでもらえている環境を作っていかなきゃな、と改めて思うのです。