介護士こじらせ系

Bandcampとユマニチュードが気になる介護職の雑記です。

内輪ノリは仲間内でやってくれ。

昨日書いた記事がいつもより多少読んでいただけているようでありがたいのですが、結論までの部分がなかなか思い浮かばずあまり詰められていないので、少し補足的な記事を。


クロ現「ポエム化」特集から1年、介護甲子園について考えてみた。 - 介護士こじらせ系

 

 

僕は昨日の記事の冒頭でポエム的な言葉に過剰に反応してしまう、という事を書きました。なので、どうも偏りがちな考え方になってしまうのですが、一旦その辺を置いといて、もう少し冷静に今回の介護甲子園から感じる違和感を考えてみました。

 

もう一度動画を掲載しときますね。


第三回介護甲子園 ダイジェストムービー - YouTube

 

 

昨日引用したBLOGOSや東洋経済の記事の中では、やはり全般的にポエム化を危惧する声が占めているのですが、一つだけ見方の違う記事があります。


「ポエム化しているのはメディアでしょ?」 | 日本「ポエム化」現象のナゾ | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

 

都築響一さんの記事です。これを読むと、確かにそういう一面もあるのかな、と考えさせられます。

いったい「詩」と「ポエム」を分けるものは何なのか。そもそも言葉は劣化し、「ポエム化」は起きているのか否か。その問いを都築さんは一蹴した。

「言葉は劣化していないし、『ポエム化』なんてしていないと思います。史上、これほど筆まめな時代はなく、若い人ほど文章をたくさん書いている。少なくとも『若者の活字離れ』はありえない。年配の人ほど文章を書かなくなっていますよ」

J-POPのありがちな歌詞にしても、都築さんは肯定的だ。年配の人が聞いたら、「くだらない」と感じる“ギャル演歌”も、中学生、高校生にとっては、そこに自分たちのリアルがあり、心にしみるのかもしれない。逆に、中・高生が不倫の痛みや人生の哀歓を歌った“本物の演歌”を聞いてもつまらないだろう。歌詞を味わうには、人生の経験値も作用するという。

「いい歌詞がいろいろな世代に響くとはかぎらない。バカらしいと感じるのは、自分が年を取ったせいかもしれないでしょう。自分がわからないものに対するリスペクトをもう少し持ったほうがいいのでは? わからないものをすぐにバカにするなと、私は言いたいですね」

 

 昨日の記事でも書いているように、参加している施設を否定しているわけではなかったのですが、もう少しフラットに捉えなきゃいけなかったな、とも思います。少なくとも、ああいう言葉が響く人たちも多くいるんですよね。それを上っ面だけ捉えてバカにするのは違うな、と。

なので、もう少しフォローするような事を書いていきます。

 

多分、参加している人たち、施設にとっては良い事なのだろうと思います。何度も何度も書いているように、介護の世界は基本的に就業環境が良くありません。そんな中でも頑張っている人は本当にたくさんいます。でも、社会的にはなかなか良い印象をもたれにくいし、認められにくいです。


介護士のダサいイメージを払拭するには - 男の介護ヘルパー365日

 

昨日の僕の記事を取り上げていただいていますが、本当そうだな、と。

 

 

で、誰でも承認欲求ってあるはずなんですよ。僕だってそうです。せっかくブログ書いてるなら少しでも多くの人に読んでもらえたら、と思いますもん。なかなかそうはいきませんが。

介護甲子園に参加している人もそうなのかな、と想像します。介護って特に、数字として客観的に成果が表れるわけではないですからね。

クロ現「ポエム化」特集から1年、介護甲子園について考えてみた。 - 介護士こじらせ系

待遇が低い人ほど自分の仕事を価値視する傾向が強いらしいよ

2015/01/04 08:26


待遇が低い人ほど自分の仕事を価値視する傾向が強いらしいよ - oktnzm のコメント / はてなブックマーク

昨日いただいたブコメですが、周りから客観的な評価を得ずらい分、自分で慰めるかのように自分を価値視するしかないのでしょう。

 

その点介護甲子園は、大きな舞台で、全国規模で認められるという承認欲求を満たすにはある意味最高の舞台なわけです。自分たちの取り組みが日の目を見るチャンスなわけです。そうした場に、自分たちのリアルな言葉で表現をした結果が先の動画なのでしょう。そういった意味で、介護に限らず、〜甲子園とつくイベントには大きな意義があるな、と感じます。

 

 

以上、フォロー終わり。

 

 

 

僕、自分でブコメにも書いたんですけど、こういうのは身内だけで済ませて欲しいんですよ。さも介護の代表ですみたいな風情を出すのだけは本当やめてほしい。少なくとも僕はあんなノリで介護はしていないし、これから先もやる気は一切ない。気持ちやら心やらで利用者からの暴力やら排泄処理なんか出来やしないっての。そこには仕事だからって割り切りと、仕事だからこそ具体的な対処方法を考えなきゃいけない責務がある。利用者からぶん殴られて、職員から「あなたには気持ちが足りない」とか言われたら誰だって怒るでしょ。

 

居酒屋甲子園の時に出た批判の中で、「洗脳されてる」とか、「宗教っぽい」というものがありましたけど本当その通りで、中にいる人にとっては良い環境かもしれません。あのオウム真理教ですら、孤独なエリート大学生にとってはある種の救いの場になっていたわけですから。

でもそれはあくまで中の話であって、あまり関わりのない人が外から見たら場合によっては異様としか思えない事だって多いんですよ。

 

 

内輪ノリで楽しむ大学生みたいなもんです。〜甲子園全般に、入ってこいよ、と言われてもちょっとついていけないあの感じを思い出します。いわゆるリア充大学生が「ウェーイ」とか言いながら盛り上がってる感じ。僕が感じた違和感の一番の原因はそこだな、と今思います。

 

 

だから存在意義は十分あると思うけど僕はそういうノリは無理だし入れない。居酒屋甲子園の時のリアクションと同じで、少なくない人が先の動画を見て拒否反応を起こすと思うし、介護に関わろうと考える事もそうそうないと思う。