介護士こじらせ系

Bandcampとユマニチュードが気になる介護職の雑記です。

全員ろうあ者で全編手話の映画「ザ・トライブ」が気になる。

気になる映画の情報を見かけたのでそちらから。


全員ろうあ者&全編手話!映画『ザ・トライブ』4月公開 - シネマトゥデイ

 

映画の内容自体はそこまでぶっ飛んだ内容というわけではないのですが、出演者全員がろうあ者であり、全編手話でセリフが語られ、字幕も付かないという事で物凄く興味を惹かれます。観に行ける範囲で上映して欲しいなー。

 

障がいを取り上げる映画ってもちろん過去にも沢山あって、

障害を扱った作品の一覧 - Wikipedia

ここなんかで見ると国内外問わずかなりの数が確認出来ます。ある意味では”手垢の付いた”題材とも言えます。

 

 

それでも注目されるのは、ろうあ者目線で観る事が出来る映画だから、でしょう。

 

 

どんなに障がいを映画で取り上げても、映画の視点は健常者目線です。必ず健常者が周りに登場するし、障がい者は例え主人公であってもマイノリティーな存在です。健常者の中の障がい者、といった立ち位置です。先にwikipediaから引き出せば、有名どころでは「フォレスト・ガンプ」だとか、「ミリオンダラー・ベイビー」だとはそうです。

 

その点「ザ・トライブ」は全編手話ですから、息遣いだとか環境音は聞こえこそすれ、殆ど障がい者の目線です。だからきっと、ストーリー自体はこれまで聞いた事があるようなものだったとしても目線が違うから随分と違った印象を受けるんじゃないか、と勝手に推測しています。

極端に言ってしまえば、障がいがどうである、などと語るような、障がいを表現の目的にしたものではなく、表現したいものを伝える為の手段として用いているんじゃないだろうか、と。

 

 

障がいが特別なものだからそこにドラマが成立する、という少し間違えれば差別的ともとれる思考ではなく、障がいをもっているという事を映画の前提として鑑賞者の中に取り込ませる「ザ・トライブ」は、下手に障がいへの理解を謳うどんなメディアよりもノーマライゼーションを促せるんじゃないかと想像するわけです。

 

 

来年の春かー待ち遠しい。