いつまでもお元気で、と言えなくて
雑文です。
帰りの送迎時のちょっとした出来事。利用者をご家族に送り届けた際に、たまたまその利用者が来月誕生日だっていう話の流れになったんですが、お決まりの文句である「いつまでもお元気で〜」的なコメントが喉元まで出てきたんですが、何となく違和感を感じてしまって声になって出てこなくて。
どのご家族もその家族の高齢者を大事にしているかっていったら必ずしもそうではないよな、という事が頭にすっと過ったというのと、その利用者の家族が全面的に大事に大事に、というスタンスかといったらちょっと疑問符が付く、という事からだったと思います。
健康な高齢者ならともかく(これですら必ずしもそうとは限りませんが)、要介護状態で下の世話やら昼夜逆転やら徘徊やらと四六時中苦労の耐えないご家族のいる前で、末長くお元気で、なんて言葉がどれだけ軽々しく響く事か。
高齢者という言葉は、一人一人を指す時には長生きされている方、というポジティブな意味をもつのに、集団になればなるだけどことなくネガティブなイメージが付きまとう、この感じ、なんなんでしょうね。
高齢者問題、とかね。
長寿世界一が誇るべき事であるのに対して、高齢化社会は非常に重苦しい問題であったり。
接している一人一人には元気でいて欲しいと思うんですが、客観的事実として高齢者が、要介護者が増えていくのには、うーむと頭を抱え込んでしまうんですよね、なんだか。
目の前の利用者に衰えて欲しいだなんて微塵も思いはしません。でも、なんだか元気でいましょう、となんとなく素直に言えない自分がいるな、とちょっと思った今日でした。