介護士こじらせ系

Bandcampとユマニチュードが気になる介護職の雑記です。

介護用紙芝居とレクと場の共有性。

こんばんは。今日は休みでしたが、最低限の活動以外していない、完全にオフモードな一日でした。ちょっと外出した時に軽くIngressをした程度です。ちょっと攻撃系のアイテムが軒並み弾切れなのでしばらくは武器増やしに費やしたいと思います。

 

 

最近は最新鋭の技術が介護にどう入り込んでくるか、と記事にしていましたが、今日Twitterでこんな記事が流れてきて、デジタルだけじゃないよな、と改めて感じました。

 


入れ歯が飛び、お色気もある 介護向け紙芝居の世界 - デイリーポータルZ:@nifty

 

紙芝居、なるほど!と強く思いました。紙芝居を販売されている出版社はもちろんの事、自主的に制作されているという全国の施設の方々がいるという事で、自分自身のアイディア不足を感じさせられました。

 

ラインナップも面白いですが、それ以上に、ただ見る、聴くだけでなくて利用者が積極的に参加出来る内容になっているのがいいですよね。

個人的には最後のこの部分にグッときました。

ウケたい! という思いの強さがすごい

なにしろ感じたのは、介護レクリエーションにたずさわる方々の「ウケたい!」という思いの強さだ。

ウケたい一心で紙芝居にたどり着き、じゃあウケる紙芝居ってどんなのだろうと研究を重ね、演技力を磨き、現場での反省を次の作品に生かす。そうやって介護向け紙芝居は成長している。

これは介護レクに限った話ではないか。笑ってもらう喜びのハンパなさはやっぱりすごい力です。

 

 そう、このウケたいっていうのが凄く大事だなーと常々思う訳です。僕はレクリエーションに限らず、何よりまず利用者にただただ楽しんでもらう、という事を第一に考えて動いています。だから、日常の他愛のないコミュニケーション一つでも何か笑ってもらいたいと積極的に馬鹿な事とかやりますよ。ちょっと外じゃ出来ないなーと思うくらいに。また来たい、と思ってもらえる一番の要素は、何より楽しいという事に尽きますからね。

 

紙芝居というのは、そもそも紙芝居を観るという過去の体験を引き出せるだけでなく、かつての名作ドラマなどをみんなで振り返る事が出来て介護現場にはかなり向いているコンテンツですよね。

僕が紙芝居の話題から強く思うのは、高齢者の「場や経験の共有」です。みんなで同じ物を見て聞いて楽しむ、という事です。例えば街頭テレビでプロレスを見たように、あるいはみんな同じテレビ番組を観ていて、観ていないと話題についていけなかったり、あるいは流行の歌をみんなが歌えたり。

星影のワルツなんてみんな歌えて、カラオケ映像流しているだけでも大合唱ですよ。


千昌夫 星影のワルツ - YouTube

 

年齢による差が若干はありますが、大抵「あの時代はこうだった」とか「あれはこうだった」なんて共通の話題をみんながもっています。だから、「昔の冷蔵庫は氷を上に入れて冷やしてた」なんて言うだけでもかつての主婦の方々はワイワイですよね。

 

共通の体験、経験をもっているからこそ、介護の現場では、あるいはレクリエーションの場面ではそうしたものをいかに引き出すかが一つの側面として有効かなと考えています。例えば新しい利用者が入ってきたとしても、話題が見いだしやすいという点で役立つなと感じます。

一人で閉じこもらず他者と会話を交わす事で社会性を保持するのは、心身の衰えも防げそうな感じがします。

 

 

僕も含め、今の世代は個人主義が集団でいる事より先行しているので、要介護の世代とは感覚が少し違うような気がします。例えばこんな記事があります。


特養の個室割合、約7割に- 厚労省調査で | 医療介護CBニュース

 

調査結果のそれぞれの理由などが書かれているわけではないのでこの記事だけでは何とも言えないですが、僕らの感覚では普通だと思う個室割合の高さも高齢者目線になったらどうなるのか、と考えてみるのも一つのような気がします。

 

 

介護現場における紙芝居の有用性は、それ自体の効果以上に高齢者のケアについての示唆を与えてくれているような気がするのです。