介護士こじらせ系

Bandcampとユマニチュードが気になる介護職の雑記です。

介護のルーティンワークなんか蹴っ飛ばせ。

こんばんは。明日はシフトの関係でお休みです。お休み前夜は家飲みでダラダラと晩酌しています。気分はこんな感じ。


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違うのは一人で遅くまで寝ているくらいですかね。自虐ながら悲しい(笑)

 

さて、ブログを開始してからというもの、何か取り上げるトピックの種があるんじゃないか、と今までの仕事一つ一つに対しての見方が僕の中でだいぶ変わってきたように感じているんですが、それでも「今日は本当何にもねぇ!」とパソコンの前で唸ってしまう時があります。

一概に悪い事ではないんですけどね。利用者の変化がないから取り上げる事もない、のであれば平穏無事に終わったんだな、と考える事も出来ますから。利用者とあれこれ話をしたり、時には逆に笑わせてもらったり。

そんな気分の時に当てはまる言葉が「ルーティンワーク」というものですね。送迎をして、入浴介助をして、トイレ誘導して、話し相手になり、食事介助をして…毎日基本的に変わる事のない、作業と言っても差し支えのないくらいの業務をここでは指します。

実際、こんな風にルーティンワークに言及されている物が。


介護過程(ケアマネジメント)とルーティンワーク|介護職員初任者研修まとめ【スクール担当者が責任編集】

 

もうちょっと具体的に、介護におけるルーティンワークへの言及がなされているのがこちら。


介護ってなんだろ?知的な痴的な酔論なのだ(笑福会北陸支部)

なんかリンクがちょっと変なので以下引用。

一方、我が介護業界はどうでしょうか?

ルーティンワークの極みといっていいでしょう。
こなすだけ、流すだけ、では楽しくもなんともないかもしれません。
「給料安いからこんなもんでいいや!」なんて思っている人もいるかもしれません。
案外そんなに給料の差はないこともあります。一般サラリーマンの残業時間を考えると
実質の時給は安くなるでしょうね。
毎日14時間、月曜から金曜日まで、その上休日出勤して・・・
したことある人手を上げて!

そうでなくてもですよ、
もったいない、じつにもったいない。
仕事で使う時間は一日何時間?1週間では?1か月では?1年では?10年では?

一生の内の大きな時間を占める「仕事の時間」もったいない使い方していませんか?

同じ時間を使うのであればクリエイティブな時間にしたいと思いません?
私はそう思います。1日働いて「今日も精一杯働いた~」と思いたい。
同じようなルーティンワークはこなします。必要なことですから。
でもその内容・質を問いたい。
おむつの当て方一つとってもそうです。「早く終わらせたい」だけじゃない。
つけている人が快適かどうかも考えたいのです。
また、ベッドでのポジションニングも、身動きできない人がいかに楽に寝ていられるか?
車椅子でつらい姿勢を強いられていないか?
じっと観察していると、自分の行っていることが「本当にそれでいいのか?」と思えてくるのです。

トイレで雲コが出したいのに、直腸まで降りてきているのになかなか出ない人もおられます。、
そんな時は、しっかり踏みしめて屈んで腹圧をかけていく。出る時は出ます。

ちょっとした手間をかけることでその人の生活の質は変わってくると思います。
同じ時間働いても、きっとその内容は違ってくるでしょう。
小さいことです。ちょっと気にするだけのことです。

ある意味自己満足でもいいじゃないですか。「これだけ今日はした」と思えても。

定期で訪問されているご家族も我々の仕事ぶりを見ていると思います。
何気ないことでも信頼して頂けるかどうか。意外なところで耳にする場合もありますしね。

なんにしてもこの仕事が「面白い!」と思えるには「意識して」仕事をすることが
第一ではないでしょうか?
これは介護業界にかぎらず、どの仕事でも一緒ですよ。 

 これが一般的な、介護におけるルーティンワークについてでしょうか。

 

まあでも正直、仕事論におけるルーティンワークについての記事なんかで「気付き」「創意工夫」「クリエイティブ」なんて単語が並ぶとなんだかムズムズしてきちゃいます。だからなんだよ、って。綺麗事すぎてピンときません。なんてったって、介護職は人から出てくる奇麗ではないもの順に並べた時に早く出てくるものをかなり扱ってますからね。

 

じゃ、あまりにもルーティンワークな時にどうするか。僕は、ひたすら利用者に話しかけます。タブーでもない限りはどんな事でも。結構な割合で外れますが、たまに当たると凄く面白い。

 

例えば、女性には昔家事をされていた時どんな家電を使っていたか聞いてみたり、それがどんなものだったか教えてもらったり。面白いもので、これが当たると普段あんまりまともにコミュニケーションが取れない利用者でも至って普通な返答があって驚かされます。氷を入れて使った冷蔵庫だとか、ローラーで絞って脱水する洗濯機の話とか。調子が悪いと全く支離滅裂な事ばかり言う人がここぞとばかりにそういう話をして下さるので、その瞬間が本当に面白くて僕も調子にのって話を続けてしまいます。

 

ここで重要なのは自分が本当に興味があるかどうか、ですね。例えば上の例でいけば、一般的には回想法ってのがあるので、テクニックだなんて到底言えないほどにありきたりな方法です。でも、そこに自分の興味がのっかるととたんにそれがテクニックではなくて本当のコミュニケーションに変わるわけです。身の入り方が全然違う。

 

そりゃもちろん、介護の現場ですからどれくらい本当かなんて確かめようがないし、そもそも個人の目線で語られたものが全てになるわけではないですから、しっかりされた方でも信憑性なんて怪しいったらないです。でもだからこそ、個人の思い入れだとか気持ちが本当に入ってくるので、聞いていてこちらも楽しくなります。歴史的事象に対しての客観的な事実は大事ですが、それと同じくらい、それに対しての個人個人の主観的な見方ってのは面白いよなーと思うんですよ、僕は。

 

そんなわけで、退屈だなーと介護現場で感じたら、かじる程度の知識で大丈夫だと思います、興味がある昔の話を引き出してみて下さい。自分の知的好奇心が満たされるかもしれないし、よもや利用者の新しい側面が見えてくるかもしれません。

 

ちなみに、そういった利用者から話を引き出す、を突き詰めていくとこういった形で成就するのか、というのがこちら。

 

驚きの介護民俗学 (シリーズ ケアをひらく)

驚きの介護民俗学 (シリーズ ケアをひらく)

 

 まだ呼んでないのでこんな形で出していいのか、とはちょっと思いますが。近いうちに読もうと思います。