介護士こじらせ系

Bandcampとユマニチュードが気になる介護職の雑記です。

反ユマニチュードについて考えてみた

こんばんは。今日はサッカー日本代表、対ベネズエラ戦でしたね。通常の業務プラス事務処理をささっと終わらせてキックオフにも間に合わせ、テレビ観戦しました。

まだ発足したばかりのアギーレ体制ですから、結果もそうですがどんなサッカーを構築していくのかも見物でした。まだまだ連携面での意思疎通が足りていなさそうで、なかったわけではないですが、サポートの遅れやタイミングのずれが見られたように思います。様々な選手が見たいという事で、次回の代表戦にはまた違ったメンバーが選ばれる可能性もあると思いますが、アジアカップまでにどうチームを構築していくのか、注目したいと思ってます。

 

さて、僕はブログの説明にも書いている通り、今とてもユマニチュードが気になっています。「ユマニチュード入門」を一読して、自分の施設で実践出来る範囲で実践しているつもりでいます。身につけていこう、と肯定的に、前向きに取り組んでいます。行けるんであれば研修会なども参加してみたいところ。そんな考え方だからこそ、一度ユマニチュードに否定的な意見にはどんなものがあるのかと興味を抱いたので、ブログの題材として取り上げていこうと思います。色々な考えがある上でぶつかっていく方がいいと思うので。

 

色々見ていくと、一つの疑問にぶつかりました。

 

 

 

まずはユマニチュードについて書かれているブログを一部抜粋してみました。

このユマニチュードについて、批判まではいかないにしろ、厳しい意見を言う介護職員さんを
散見します。
又、ブログ等でも拝見します。

どのような意見が多いかというと、
「こんなことは、介護現場でいつもやっていること。」
「今更、新しい手法として紹介しなくても良いのでは。」
「このケア方策について、医療職の人が勧めていることに違和感を感じる。」
「介護現場では、もっと凄い対処法がある!」
等です。

 

YKBの介護改革

http://ykbblog.livedoor.biz/tag/ユマニチュード

より

 

多くの介護現場で行っている認知症ケアは、もっと格段先を進んでいるため、何の感慨も抱かない人の方が多いだろう。

 

感慨を抱かないどころか、普段の(介護は看護より下に見られている)といったルサンチマン(怨恨、憎悪、嫉妬)があるために、「看護職の行う認知症ケア」などへのバッシングにすら発展してしまっている現実もある。

 

周回遅れのランナーに「こんなに前を走っている」と吹聴されているようにも見えなくもない。

 

介護支援net◆介護支援ネット 魔法のような認知症ケア・ユマニチュードのブームが露呈する業界事情

http://kaigosien.blogspot.jp/2014/07/blog-post_24.html

より

 

ざっと拝見したところですと、比較的否定的なニュアンスのある記事としてこれらの記事が見られました。実際にリンク先を読んでいただければ分かりますが、両者ともユマニチュードに対して全面的に批判のスタンスを取りたいのではないです。基本的にユマニチュードの技術って当たり前じゃないか?と捉えられていて、その上で前者は介護業界の発信力の弱さからくるものなのでは、と考えられ、後者は介護者向けというより看護職向けではないか、と捉えられているようです。

 

どちらにも同感です。

 

まず前者について。

発信力の弱さ、とても感じます。(じゃあお前はどうなんだ、と言われればそれまでなんですが…。)実際、フランス発、介護における素晴らしい技術だ!なんてキャッチーな名目でこられればマスコミにも取り上げられやすいでしょうし、おそらく一般的な捉えられ方も印象がなんとなくよく映るのではないでしょうか。介護従事者からしたらごく当たり前の事だとしても、ブラックな体質の業界に希望の一筋の光が射した、なんて具合に。

元来からの介護という言葉にまとわりつくどことなく暗いイメージとはひどく対照的に見えても仕方ないのかもしれません。

 

後者について。

先の記事から読み取れる点としては、

ー医療は報酬体系は医行為をしてこそ、だから高齢者の生き甲斐作りには意味がない。そうした中で「仕事」と割り切って感情を押し殺して看護を行う人たちに一定の根拠を与えるのがユマニチュードである。ー

こんな事が挙げられます。プロとして割り切らなければならないが…と葛藤する人に、そもそもこうすれば良いんじゃないの?と後ろ盾を与えるといったところでしょうか。そうした意味でのユマニチュード、というのには同感です。

 

 

そんな感じで僕もなかなか否定的な面が見いだせないな、と思っていましたが、Twitterを見ていてこれはどうなんだろう、と思ったのが、

 

”ユマニチュードは施設向けの技術であって、24時間看続ける在宅向けのものではない”

 

といった趣旨の書き込みでした。(直接の引用は避けさせていただきました。)

 

在宅未経験、身内の介護をした事のない僕には到底分かりません。答えをもてません。

 

例えば、歩行が難しいと思われていた人がユマニチュードによって再び歩行出来るようになったとします。在宅で、目を離した隙に歩行され、もし転倒して打ち所が悪かったら…なんて光景は想像力の乏しい僕でも思いつきます。まして実際に介護されているご家族ならなおさらでしょう。そうした心配をした上で、家族の意志であえて歩行訓練を行わないという選択はありえるのではないでしょうか。

 

そんな時、ユマニチュードは正解足り得るのか。ユマニチュードについてまだまだ勉強の足りない僕には今のところ分かりません。勉強しながら、時間をかけて考えていきたいと思います。